CAD(Fusion 360)でプラモデル作成 ~「サーフェス」の使い方【その①:曲線の分割をする】~
Fusion 360の「サーフェス」機能について、紹介します。
まだ自分も使いこなせていませんが、最近勉強した『ボディの分割方法』について話していこうと思います。
今回はこのロングドレスの形をした造形物を、曲線状に4分割していきます。
1. 曲がった面を作成する
最初は、面を作るための「スケッチ」から始めます。
【手順】
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スケッチモードに切り替えて、「3Dスケッチ」で描いていきます。
「3Dスケッチ」への切り替え方法は、まず画面右端のこのアイコンをクリックします。
表示された設定項目の一番下に「3Dスケッチ」があるので、ここにチェックを付けます。(もともとチェックが付いていたら、そのままで大丈夫です。)
チェックを付けたら、「-」マークを押して最小化させます。(「スケッチを終了」を押してしまうと、スケッチのモードが切り替わってしまいます。)
「3Dスケッチ」の切り替えは、以上です。
ちなみに「3Dスケッチ」は普通の平面上に描くスケッチとは異なり、3次元の立体的なスケッチを描くことができます。(操作が少し難しくなりますが) -
次に、線を描いていきます。「作成」→「線分」を選択します。
中心から真横に向かって線を引きます。
長さは適当で大丈夫ですが、今回は5センチにしています。
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次に、もう一度「作成」→「線分」を選択し、線を引きます。
今度は、中心から真上に向かって線を引きます。
ちなみに真上に線を引く際は、青い縦線に沿ってマウスを上に移動させると引きやすいです。
これも長さは適当で大丈夫ですが、今回は10センチにしています。
3Dスケッチを使っていると変な方向に線を引いてしまうことがあるので、線を引いたら画面の角度を変えて確認しましょう。
スケッチでの作業は以上なので、スケッチを終了しましょう。
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スケッチを終了させたら、今度は上のメニューから「サーフェス」を選択します。
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「作成」→「スイープ」を選択します。
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このようなメニュー画面が、表示されます。
「プロファイル」の項目には、スケッチで描いた横線を選択します。
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「パス」の項目には、スケッチで描いた縦線を選択します。
すると、下図のように「面」が表示されます。
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そして「ねじり角度」の項目に、角度の数値を入力すると下図のように面がぐねっと曲がります。(これは、『90』と入力した場合)
(違う角度から見ると、面が90°曲がっているのがよくわかります。)
ちなみに、「ねじり角度」の項目を『360』と入力した場合は、下図の通りです。
『900』と入力した場合は、このようになります。
数値を大きくすれば、より曲がった面ができます。好きな角度が決まったら、「OK」を押しましょう。(今回は、『70』で手順を進めます。)
今回のドレスのパーツを4分割するために、同じ手順で1枚の面を追加しました。(先ほどの面に対し、中心から90°ずらしたところに同じ面をもう1枚作りました。)
ここで作成した「面」が、ボディを分割する際の分割線の役割になります。
では、次にボディを分割してみましょう。
2. ボディを分割する
分割するボディは、こちらのロングドレスっぽくデザインした造形物です。
(「スカルプト」→「円柱」で作りました。)
こちらを中心に設置した状態から、説明を始めます。
【手順】
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「修正」→「ボディを分割」を選択する。
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このような設定画面が表示されます。
「分割するボディ」の項目に、ドレスのパーツを選択します。
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「分割ツール」の項目に、サーフェスで作成した面を選択します。
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すると、赤い分割面が表示されます。
(※「分割ツールを拡張(S)」には、チェックを入れてください。)
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「OK」を押すと、ボディが分割されます。
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さらに分割したいので、再度「修正」→「ボディを分割」を選択して設定画面をだします。
今度は「分割するボディ」の項目は、先ほど分割したボディ2つを選びましょう。
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「分割ツール」の項目は、もう1枚の面を選択して「OK」を押します。
これで、ドレスパーツを4枚に分割することができました。
分割した1枚は、こんな感じ。
これらの手順で分割したドレスを、最終的に仕上げるとこんな感じになります。
上の白いパーツとボールジョイントで接続することで、ドレスを可動させる設計です。
また、今回紹介した分割を応用して、色んな立体物で試してみると面白いと思います。
例①:球体(面のねじり角度は『700』)
例②:円錐(面のねじり角度は『1300』)
様々な面の角度や、造形物で試してみて下さい。
自分も「サーフェス」の機能については、まだまだ勉強中なので引き続き何か新しい発見をした際はブログで紹介していこうと思います。
今回の説明は以上です。
これで、サーフェスを使って曲線の分割をする方法の説明を、終わります。