3Dプリンターで、プラモデル用の武器・武装を作る 【ドレスの武装:その①】
今回は、少しボリュームのある武装を作っていこうと思います。
(Fusion 360でデザインして、3Dプリンターでテスト出力するところまで行います。)
武装の説明
今回製作する作品のテーマは、「貴婦人」です。
貴婦人と言えば、
- 長いドレス
- 傘
というイメージがあるので、この2つを作ります。
(※今回は、ドレスだけを製作をします。 )
参考にするデザインは、「.hack//GU」というゲームの『マハ』というキャラクターです。
バラの花びらの形をしたドレスや、女性らしい綺麗なラインの体型が特徴的です。
さらに、ドレスにギミックを仕込もうと思います。
ギミック関連のアイデアのベースとしたのは、ガンダムの『ジ・O』です。
【画像の参照元URL】
https://msgo.bandainamco-ol.jp/THE-O/?utm_source=bno&utm_medium=twitter&utm_campaign=THE-O
特徴的な『隠し腕』をスカートに盛り込みたいと思います。
では、3Dデザインから始めましょう。
ドレスの基本部分の造形
最初は、「長いドレス」を作っていきます。
ドレス製作で意識したことは、
- 装備するプラモデルの体型に沿ってデザインすること
- なめらかな曲線になるようにデザインすること
の2つです。
では、手順に移ります。
【手順】
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まずプラモデルとピッタリのドレスを作るために、寸法を測ってスケッチします。
そして、スケッチしたものを「回転」を使って立体化します。
お腹の部分が膨らみすぎているので、前面を少し削りました。
この造形物に沿って、ドレスの寸法も決めていきます。
(本当は、脚部の画像を見ながらFusion 360の「フォーム」で作った方がいいのですが、今回は楽な方でやりました。)
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次に「フォーム」を使って、ドレスの曲線をデザインしていきます。
(「作成」→「円柱」で、円柱を造形していきます。)
円柱の設定画面では「対称」項目を「ミラー」で選択し、「長さの対称性」と「幅の対称度」にチェックを入れます。
すると「フォームを編集」で円柱を変形させた際に、左を動かしたら右も、前を動かしたら後も一緒に変形してくれます。
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丸い筒を少しずつ変形させて、 形が整ったら「修正」→「厚み」で造形物に厚みを設定しました。(今回の厚みは2ミリ)
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次に「サーフェス」を使って、ドレスを4分割しました。(わかりやすいように、ドレスを赤色に塗っています。)
ドレスの分割方法を知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。
曲線状に分割することによって、直線で分割するよりも『花びら』っぽいイメージが増したと思います。
ドレスの基本的なデザインは、完成しました。
ドレスの仕上げ
ここからは、ザックリとドレスの仕上げ作業を紹介します。
スカートの模様
まず、スカートの模様をデザインします。
スカートの模様は、平面にスケッチしたデザインを「押し出し」を使って切り取りました。
他のドレスのパーツも、「3Dスケッチ」に切り替えて、模様を「コピー」しています。
アームパーツ(隠し腕)
ドレスの裏側に収納している『隠し腕』の造形です。
アームの部分はこのような形状にして、既製品のビームサーベルやライフルが持てるようなデザインにしました。
腕の部分は、ドレスの曲線に沿って円柱を造形しています。
隠し腕の接続は、既製品のボールジョイントで行います。
ボールジョイントを接続するための、ジョイントパーツ
4つに分けたドレスのパーツは、既製品のボールジョイント軸を使って可動させます。
このパーツを接続するための3ミリ軸のジョイント穴を、スカートパーツと腰パーツに
作りました。
腰パーツ
4枚のスカートを接続する腰パーツは、このようにデザインしました。
既製品のプラモデルに装備するための3ミリ穴を、腰の後ろ部分に造形しました。
全てのデザインが、完成しました。
(ボールジョイントを接続するためのジョイントパーツが少し大きいですが、これはしょうがない。)
3Dプリンターで出力
デザインしたパーツを、3Dプリンターで出力してみました。
テスト出力のため、スカートパーツは2枚だけにしています。
組み立てて装備させると、こんな感じです。
やっぱり、少しジョイント部が目立ちますね。
スカートの位置をもう少し下げたら、目立たないかも。
『隠し腕』を展開してみます。
ボールジョイントの保持が少し弱い感じですが、ビームサーベルくらいならしっかり持てます。
テスト出力してみて、わかった改善点は以下の通りです。
【改善点】
- 腰に付けるパーツの位置を、もう少し下げる
- アームをもっと保持できるように、ボールジョイントを大きくする
- アームパーツが少し足に干渉するため、収納位置をずらした方がいい
再度、デザインを微調整してみようと思います。
今回は、ここまで。
次回は、もう1つの『傘』のデザインをしていきます。
以上で、ドレス制作の説明を終わります。