『NOVA3D BENE4 MONO』は印刷が失敗しても、後処理がラクな話
3Dプリンターの印刷失敗して、バットにレジンがべったり付いちゃった、、、
一発で取れるぞ。
皆さんは3Dプリンターの印刷に失敗して、レジンバットの底にレジンがこびり付いてしまった経験はないでしょうか?
そんな時に、こびり付いたレジンをスクレーパーで取るのは良くありません。底面に貼ってあるフィルムが傷ついてしまいます。
今回はそんな時に役立つ『NOVA3D BENE4 MONO』のタンク洗浄の方法をご紹介します。
(※他の3Dプリンターにも搭載されている機能かもしれませんので、3Dプリンターを購入する際は、タンク洗浄の機能があるかもチェックしてみましょう。)
では、説明に移っていきます。
1. タンク洗浄とは?
タンク洗浄を簡単に説明すると、3Dプリンターのバットに付着したレジンを取る機能です。
3Dプリンターで印刷を失敗すると、プラットフォームから造形物が落下してバットに落ちる場合があります。
(※『プラットフォーム』や『バット』がよくわからない人は、下の写真を参照ください)
【3Dプリンターの部品の説明】
ちなみに印刷が失敗してしまう理由は、以下が挙げられます。
【造形物がプラットフォームから落下してしまう原因】
- 造形物が重すぎて、サポートが支えきれない
- 露光時間が短すぎて、しっかりレジンが固まらない
- レベリングの調整ミスで、プラットフォームの印刷開始地点が離れすぎる
造形物が落下した場合はバットの底にぐちゃぐちゃになって固まったレジンが、こびりつくケースが多いです。
この付着したレジンは、なかなか落ちにくいです。だからと言って、スクレーパーなどでゴリゴリ削ってしまうのは良くないです。
理由は、レジンバットの底にある『フィルム』と呼ばれる透明な板状のパーツが、傷ついてしまうからです。フィルムに傷がつくと造形精度が悪くなってしまうので、丁寧に扱う必要があります。
そこで、3Dプリンターの『タンク洗浄』を使用します。
タンク洗浄の仕組みは簡単で、バットに入っている液体のレジンを少量だけ固めて、底面に1枚の薄い板を作ります。
(バットに残ったレジン液を取り除くと、こんな感じで板があります。)
この板に、失敗したレジンの残骸も一緒に固めてしまいます。出来上がった板は、レジンバットから簡単に取ることができます。
(板の表面は少しボコボコしているので、その部分がレジンの残骸だと思います。)
こうすることで、レジンの残骸をお掃除することができるのです。
板を作るために余分にレジンを使ってしまいますが、レジンバットの掃除がだいぶ楽になるので便利です。
ちなみに『NOVA3D BENE4 MONO』という3Dプリンターでは、毎回印刷が終わるたびに洗浄するかを選択する流れになっています。(洗浄を行わない選択も可能です)
印刷が終わる度、毎回こんな画面が表示されます。
洗浄したい場合は、『はい』を押しましょう。
その後でこの画面になるので、中央の『▷』を押すと、洗浄が始まります。
2. タンク洗浄の方法
では、手順の説明をしていきます。
印刷の失敗に気づいて、印刷を途中で停止する手順からスタートします。
(※レジンバットの中に、レジンが入っている状態で行いましょう。)
【手順】
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まずは、印刷を停止させます。メニュー画面から、『印刷任務』をタッチ
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赤枠の『停止ボタン』をタッチ
このボタンを押すと、プラットフォームが上がって印刷が止まります。
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次に、洗浄を行います。もう一度メニュー画面に戻って、『設定』をタッチ
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下のタブから、『タンクを洗浄』がタッチ
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『▶』のマークをタッチ
タッチすると、タンク洗浄が開始されて30秒くらいで終わります。
これでバットの底に、レジンの薄い板が1枚作られています。
手順は、以上です。
3. まとめ
今回のまとめです。
- レジンバットのフィルムは、なるべく傷つけないように取り扱おう
- 印刷に失敗した時は、焦らずタンク洗浄の機能で掃除しよう
もしかしたらタンク洗浄の機能は、他の3Dプリンターにも標準搭載かもしれませんが、便利な機能だと思ったので紹介してみました。
最後に、3Dプリンターを使ったことがない人に向けてお伝えしたいことは、3Dプリンターは何度も失敗するのが前提だということです。
失敗をすることで原因を考えて、少しずつ改善していく。この繰り返しです。大変だと思われるかもしれませんが、失敗すればするほど学びも多いです。
それが3Dプリンターの面白さでもあるので、興味のある人は3Dプリンターライフを始めてみましょう!
今回紹介した『BENE4 MONO』という光造形3Dプリンターについてもっと知りたい人は、こちらのレビュー記事もご覧になってください。
以上で、BENE4 MONOの『タンク洗浄』についての説明を終わります。