『3DCAD』と『3Dプリンター』で、プラモデル自作ブログ

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光造形3Dプリンターの基礎編【プリンターを扱う時の、5つの注意点について】

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高い買い物だったけど、ようやく3Dプリンターを買ったぞ!

じゃあなるべく壊さないように扱わないとだな。

 

3Dプリンターは、「自分のデザインした造形物を立体化できる」便利なアイテムです。

 

ただ精密機器でもあるため、取り扱いに注意も必要です。

 

今回は、これから初めて光造形3Dプリンターを手にする人に向けて、最低限知っておいて欲しい『取り扱う時の注意点』を説明します。

 

『ここの部品は、むやみに触っちゃいけないよ』などのプリンターの部品ごとの説明をしていこうと思います。 

 

プリンターの各パーツの名前について知らないという人は、こちらの記事からチェックしてみて下さい。 

 

 

1. プラットフォームのネジは、いじらない

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プラットフォームは、造形物が出来上がる土台となります。

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このプラットフォームに付いているネジは、メンテナンスの時以外にいじってはいけません。

 

理由は、印刷に失敗してしまうからです。

 

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光造形3Dプリンターで出力を成功させるためには、プラットフォームをより正確に動かすことが重要になってきます。

 

プラットフォームのネジを回して、ほんのわずかでもプラットフォームの板の傾きをずらすだけでも、印刷失敗の原因になります。

 

このネジを回すのは、『Z軸調整』『レベリング』と呼ばれる、光造形3Dプリンターのメンテナンスをする場合のみにしましょう。

 

『Z軸調整』『レベリング』については、こちらの記事で詳しく話しているので、気になった人はチェックしてみましょう。

 

 

2. プラットフォームの底面は、傷付けたほうが良い

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光造形3Dプリンターは精密機器であるため、基本的にどの部品も汚したり傷つけたりしてはいけません。

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ですが、プラットフォームの底面(上図の、造形物が印刷される板の部分)に関しては、傷付けましょう。

 

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理由は造形物がプラットフォームに、くっつきやすくするためです。

 

買ったばかりの3Dプリンターのプラットフォームは、底面がツルツルして綺麗になっています。

 

ですがこの状態だと印刷された造形物が、上手くプラットフォームに張り付かずに印刷が失敗してしまうケースがあります。

 

そこでプラットフォームの底面をヤスリなどで軽く削って、細かい傷を付けましょう。

 

光造形3Dプリンターで、唯一傷をつけても大丈夫な部分です。

 

 

3. レジンバットのフィルムは、傷つけない

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次に、レジンバットの底面に付いている透明な『フィルム』についてです。

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このフィルムは薄くて傷つきやすいので、取り扱いには注意してください。

 

よく傷つけてしまうパターンとして、レジンバットの洗浄の時です。

印刷をすると固まったレジンの残りカスが、フィルムに張り付くことがあってなかなか取れません。

しかし、ここでスクレーパーなどの金属でごしごし削ってしまうと、フィルムが歪んだり傷がついてしまったりします。

(洗浄はレジンの種類にもよりますが、洗剤やアルコール消毒液などを使う場合もあります。)

 

フィルムが傷つくと、印刷の失敗につながります。

理由は、LCDパネルの光が上手くレジンに照射されなくなってしまうからです。

 

光造形3Dプリンターはバットの中に入っているレジンに光を当てて造形物を固めるのですが、フィルムに歪みや傷があるとレジンに光が正確に照射されなくなってしまうのです。

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もしフィルムが汚れたり傷ついてしまった場合は、新しくフィルムを購入して交換しましょう。

 

プリンターのメーカーにもよりますが、フィルムは単体でも購入できるはずです。

 

 

4. アームは、いじらない

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アームは、プラットフォームを上下に移動させる部品です。 

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この部位も基本的には、いじらないようにしましょう。

 

変にいじってしまうと、正確な位置にプラットフォームを移動させることができなくなってしまい印刷が上手くいかなくなります。

 

ただ、このアームも定期的なメンテナンスは必要です。

 

何十回もアームを可動させていると、汚れがたまってきたり動きが鈍くなってきたりします。

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個人的な目安ですが10~20回くらい使ったらアームの汚れを掃除したり、グリスを塗って可動を滑らかにするなどのメンテナンスをしましょう。

 

 

5. LCDパネルに、レジン液を漏らさない

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最後は、LCDパネルの故障に関する注意点です。

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LCDパネルとは、液体のレジンを固めるための光を照射する機器です。

 

この機器が壊れると印刷自体ができなくなってしまうのです。

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よくある原因として液体のレジンが上図の赤丸の部分にかかってしまって、壊れてしまうケースです。 

 

レジンバットに入れた液体のレジンをこぼしてしまうと、内部の機器にレジンが浸透して壊れてしまうのです。

  

なので、レジンは慎重に扱いましょう。

(ちなみにレジンは体に触れると良くない液体でもあるため、なるべく素手で触らないようにしましょう。) 

 

 

最後に 

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以上が、光造形3Dプリンターを取り扱う際の注意点5つでした。

 

これから光造形3Dプリンターを買おうと思っている人は、これらの注意点を意識して使ってみて下さい。

 

精密機械なので取り扱いは注意も必要ですが、自分が作りたい造形物を生み出してくれる便利な機械でもあります。

 

高価な商品なので 、なるべく長く使えるように扱っていきましょう!

 

おわり。

 

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